レンタル彼氏
「もぉ〜華子っ。。。
華子さーん 冷たくしないでよぉ」
「だってぇ」
「お願い!頼む!」
拝む仕草で頼み込むが
いい返事は貰えない
それどころか
「昼一で会議があるから
準備しないと」と
冷たく立ち去ろうとしていた。
そこに美奈先輩が現れた。
「何を揉めてたの?」
あっ!そーだ
美奈先輩!
先輩と旅行しよう。
「あのですねぇ
あたしと旅行行きませんか?」
「はい?旅行?
円香と?どこへ?」
「沖縄です
費用はあたしが全て持ちますから」
「なにそれ
何か罠でもあるの?」
「あのですねぇ 話せば長いんですけど」
から始まって
「円香は一緒に行く彼がいないくせに
友達カップルとの旅行を
承諾したみたいなんです
後はお任せしますので
円香のことお願いしますね」
と本当に華子は早口で説明して
この場を立ち去った。
「マジ?ウケる!
どーいうこと?それって」
そこから長く説明をする。
「どーすんの?」
「別に彼氏じゃなくても
人数さえ合えばいいかな?って
それかキャンセルできないんだったら
なんとか理由付けて
1人で行くしかないかな?って」
「それもどうかと思うよ
だったら初めから嘘つかなきゃ
良かったのに」
「ノリですよノリ
お酒の席だったから
まさか本当に旅行決めてるとは
思わなかったし」
「あっ!!!いい案がある!!!
レンタル彼氏ってどう?」
誰かに彼氏のふりをして貰うのは
どうかと提案したのだった。
「そんなぁ・・・」
「友達に嘘ついてましたごめん!
って謝って信頼無くすよりマシでしょ」
「でもぉ どこでレンタルするんですか?
そんなお店聞いたことないですよ」
「店?店なんてあるわけでないよね
それより いいやつがいるでしょ!
身近にね」
「身近?」
「そう。。。円香の大好きな
ほら!!!藤堂って男が」
「えーーーー!!!!」
異常なまでに大声をあげてしまった。