レンタル彼氏
翔太があたしの手にしてる
沖縄の旅行ブックを見て
「あれ?旅行っすか?」
と尋ねてきた。
「学生時代の友人とね」
「そーすっか
で?どこへ?えっ?沖縄?」
あたしは沖縄が見えないように
裏にして抱えていたのに
翔太はその旅行ブックを取り上げた。
「そうなの 沖縄」
「沖縄っかぁ いいっすねフフフ」
「何?フフフって」
「いえ!何でもないです」
こいつ最近調子に乗ってる!
絶対あたしを先輩だと思ってないのか
上から目線で話したりもする。
1つだけど先輩は先輩だから
よし!部下としての心得を
教えないといけない。
「翔太!最近思うんだけどさ
あんた あたしと立場逆転させてない?」
「いえぇ〜 先輩は先輩なので
そんなことはないですよぉ」
「そこ!そう言うところ!
バカにしてるでしょ?
だいたいねっ!」
「あっ!主任!
助けてください」
翔太はそこに主任が現れたから
すぐに助けを求めた。
「どーした?
七瀬にいじめられてるのか?」
いじめ???そーくる?
「そーなんですっ」
「はぁ?いじめてないし!
それでいじめと言うなら
あたしは主任に・・・」
いじめを通り越して何だろ?
なんて言うんだろ?
「こら!そこにオレの名前出すな」
「すみません・・・」
「同じ仲間なんだから
仲良くしろ!仕事やりにくくなるから」
「わかりました!
円香先輩と仲良くしまーす!」
あたしの腕を取り腕組みをして
自分の頭をあたしの肩に
ちょこんと乗せる。
「何やってんの!」
その手を振り払った。