レンタル彼氏



「翔太!そこまでは言ってない
離せ!それはセクハラだろう!」


少し声を荒だてた。


「あれ?
主任が怒っちゃった感じですかぁ?
・・・と言うことは?
主任は円香先輩を好きとか?
だから他人が触れたら怒るとか?」


翔太は冗談なのか
本気なのかズケズケと言う。


「アホか!お前
そう言う考えがまだまだガキなんだよ
学生気分が抜けないんだなぁ
考えてもわかるだろ
オレが七瀬を好き?
百歩譲っても無いわ」


ひどい・・・
そこまで言わなくてもいいのに。


ふざけてた翔太も
黙り込んでしまった。


「そんな直球で
言わないでくださいよぉ〜
百歩譲っても無いのは
みんなわかってることですから
少しはオブラートに包んで
もらわないとねぇ
いくらあたしでも心痛みますよぉ」


あたしはショックなのを隠し
冗談ぽく返した。


「あっそう?そりゃごめんごめん」


主任の言葉に
みんなクスッと笑った。


「ただな 言いたいのは
問題は起こすなって
言っていいたいだけ!
始末書かかされるのは勘弁だから」


前によその部署であったと聞いている
あたしが入社する前の話。


別れたのに納得できない女が
ストーカー化した話。


もちろん 上の上司は
監督不行き届きで始末書だったとか。


「課長と平和で仲良し総務課を
目指してんだからさ!」


「かしこまりました
協力いたしまーす」


ふざける翔太に
「殴るぞお前」
と笑っていた。


もう仲良しで平和な総務課は
出来上がりつつあるよね
翔太が入社してきて
ますますそんな感じになった。





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