レンタル彼氏


全員集合して沖縄へ


千歳の彼の優さんが
主任を捕まえて
「おはようございます」なんて
ご丁寧に挨拶をする。


「お前 祐司に言っただろ?
即電話を掛かってきたわ」


「うん オレとの話の途中で
掛けてましたから」


「彼女に会わせろ!とか
今度彼女連れて会いに来い!って
オレに命令するって
あいつは何様だよな」


「兄貴節炸裂ですね
どんな彼女だった?って聞かれたんで
ちゃんと伝えておきましたから
めっちゃ可愛い彼女だよって」


「あっそう・・・」


本物じゃないのに・・・ごめん
可愛くないのに・・・ごめん。


全部 嘘なのに申し訳ない
こんなあたしが彼女だなんて。。。


「円香?何ボーとしてんの?
朝飯買いに行くぞ」


主任・・・征吾に声をかけられ
我に返った。


「あ・・・そーね」


お前何食う?と言いながら
サンドイッチを品定めしてる征吾。


「ごめんなさい」
思わず発したあたしの言葉
無意識に出てしまった謝罪の言葉。


「そんな名前のサンドイッチねーよ
ハムチーズにするのか?
シーチキンのにするのか?」


あたしの謝罪は
征吾にスルーされた。


「優さんのお兄さんに・・・
なんか・・・ごめんなさい」


「めんどくさいよ?お前
今さらだろ!
頼まれたこっちが開き直ってるのに
グチグチうるさいんだよ!」


「ごめん」


「今日から3日間ごめんと言う言葉は
言うな!わかったな!」


朝から不機嫌にさせてしまった。


結局売店での支払いは
征吾持ち。


後で追加されるんだろうけど。










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