レンタル彼氏


あたしたち御一行様は
それぞれ思い出を胸に
沖縄を旅立った。


「何度もいいますけど
ありがとう」


「それ 朝聞いた
もうお礼言うなって」


「でもぉ・・・
あっ!お金!ちゃんと払いますからね
来月のお給料で払うんで
計算しててください」


「計算かぁ〜
うーん軽く10万は超えてるかな」


「えっ???はぁ???
何それ!!!」


征吾は「3日間の日当だろ
それに食事に・・・」
と言い続ける。


「わかりました
分割でお願いします」


大好きな征吾と旅ができて
そして初日にはあんなことがあって
10万なんて安いものだ。


だってお金で征吾を買ったんだもん。


「10万にオマケしてやるよ
ボチボチと払ってくれたらいいから」


「もっとオマケしてくれてもぉ〜」


と冗談っぽく返すと征吾は
笑ってるだけだった。


「少し寝るから」
と 目を瞑った征吾。


あたしは機内モードにした携帯を
収めるためにバックを開いた。


メッセージカード。


あっ。。。お店の人がくれてたんだと
開いてみることにした。


そこに書かれていたのは・・・。


ーーー誕生日おめでとう
これからもお前らしく
楽しい人生を送ってください
ささやかだけど
24本のバラを贈ります
藤堂征吾ーーー


えっ。。。
あの花は征吾から?
お店からじゃないの?
えっ?どういうこと?


「ねっ!!!起きて!
これ!」


寝たばかりの征吾を叩き起こした。






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