レンタル彼氏
「はぁ?そんな嘘
あたしに通用すると思ってるわけ?
仲良く旅行に行ったんじゃないの?」
「いえ」
楽しんだのはあたしだけ
主任は本当に雇われた身。
「なんで主任なの?
他の人でも良かったんじゃない?」
「そうですけど
いろいろあって・・・」
「好きなわけ?」
「えっ?」
「好きなんでしょ?だから
好都合だったわけよね
おばあちゃんの話が
本当かどーかはわからないけどさ」
「違うんです」
「何が違うの?」
「本当に本当にごめんなさい
頼む人が居なくて・・・
申し訳ないです」
「そう?まぁいいわ
今から藤堂主任と食事にいくから
色々と聞いてみるわね
貴女と沖縄行ったこと
おばあちゃんがどーのこーのって
嘘かどうかもね」
そう言って先に帰っていった。
怖かった。
女の勘?なのか
おばあちゃん説は嘘だと思ってる
鋭いぐらいだ。
主任に連絡を取らなくちゃ
おばあちゃん説にしてますっ!って。
話が合わないと
ますます疑われちゃう。
だが主任はあたしの電話に
出ることはなかったのだ。