レンタル彼氏
「帰る?華子ちゃんと?2人?」
「あっ!2人じゃなくて
華子の彼氏 知ってますよね?
工藤さん そして工藤の友達の吉田さん」
「あーなるほど ハイハイ
で?吉田さんに送ってもらうわけ?」
「えっ?どーしてですか?」
「どーしてって 当たり前でしょ
華子ちゃんは彼氏と帰る
で あんたは残りの吉田と!って」
「ちょっと先輩
残りってそう言う言い方・・・」
「あぁ そーね
イライラしてるからごめんね」
「何があったんですか?
あたしで良かったらお話聞きますけど」
「そう?じゃあ
ウチに来て」
美奈先輩の家なんて知らない。
「家わかんないです」
「そっかぁ じゃあ
迎えに行かせるわ
どこで飲んでるの?」
「会社の近くの居酒屋です」
「あっ!お花畑か?
そう じゃあ待ってて」
「えっ?誰が来るんですか?」
「誰って・・・
あなたの愛しい人よ」
えー!!!まさかの主任?
そんなわけないか。
いや・・・
あり得る。
「まさかの?」
「正解!」
主任って美奈先輩に頭が上がんないの?
こんな夜中に頼まれて動く?
スゴイ弱味を握られてるとか?
「いいわね
迎えが来る前まで待っててよ」
なんで上から目線?
先輩だから仕方ないけどさ
あたしが話を聞いてあげる立場よ?
先輩があたしに
話を聞いてもらう立場よ?
少しは下手に出てくれても・・・。
「先輩の家に行かなくちゃ
いけなくなったから
ここでバイバイするねぇ」
みんなに見られたらマズイ
主任が来る前に解散しないと。
「そうなの?じゃあ
あたしたちも帰りますかね」
工藤さんと華子
吉田さんは1人で帰って行ったのだった。