レンタル彼氏


「付き合えば?とか
主任に指示されなくても
あたしがいいと思えば
付き合いますっ!」


「あっそう」


車内は重苦しいムードに。


「あっ!それから
水口にどうして話したわけ?
なんて言ったわけ?」


「朝 主任がみんなに言った通り
そのままです
後で知られるよりいいかと」


「別に言わなくてもいいのに
ここだけの話ってみんなに
言ったんだからわざわざ
水口に言う必要ないんじゃない?」


「すみません
余計なことしちゃった感じですか」


喧嘩でもしたかな?
うん あたしだったら怒るなきっと。


そーだよね
彼氏が他の女と3日間も
理由がどうあれ 一緒に
しかも沖縄に行くなんて・・・。


「余計なこと」


「すみません・・・」


あたし 主任に迷惑ばかりかけてる
まずは水口さんと主任が
この事で拗れちゃったなら
主任はともかく
早く水口さんに謝らないと。


それからは無言のまま
あたしのアパートの下へついた。


「わざわざ
送っていただいてありがとうございます
主任 気をつけて帰ってくださいね」


「おう」


主任はすぐに車を出し
去っていった。


以前はあたしが見送ってると
先に上がれ!と言ってたのに
それは怒ってる証拠だよね。


部屋へ入ったあたしは
引き出しから貯金通帳を出して
貯金額の確認をした。


約束は約束
お金を返して綺麗にしないと
ついでに心の思いも
きれいさっぱりと。。。




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