レンタル彼氏


「円香先輩もいるんですよね?」


よりによって
あたしに振ってくるとは・・・
スルーしてよ!


「聞くな!
それに円香先輩って何?」


なぜか不機嫌で返すあたし
居ないのバレバレだしね。


「親しみあっていいじゃないですか?
美奈先輩も名前で呼んでいいって
いいましたし
あっ!オレのことも翔太でいいですよ」


そー言えばみんな
亀井!じゃなくて翔太!って
呼んでるわ。


まるで亀井くん改め翔太は
ペットみたい
その場が明るくなるというか
とてもいい存在になりそう。


「聞くなって言うことは
もしかして居ないんですか?」


「改めて聞くな!
居ないですけど何か?」


「すみません・・・
居そうなのに」


「おい!翔太!
オレも居ないぞ
悪いか?」


「えー!!!マジっすか?
主任が居ないなんて不思議です」


その驚き様
あたしにはふーん居ないんだぁ的な
感じだったのに
藤堂主任にはえー!!!なんて。


「不思議だと言われても
これが現実なの!」


「主任クラスだと いっぱい女の人が
寄ってくるでしょ?
選びたい放題じゃないんですぅ?」


「主任クラス?
選び放題?うるさいわ!」


「すみません。。。でもそう言ってて
ちゃっかり居たりするんですよね」


うん。。。あたしもそう思う。


「オレのことはいい
話題変えろ」


ほらほら
誤魔化してる?


もし居たらどーしよう
告白するとか
そんなの問題外で
この恋は終了になっちゃう。


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