ヘタレな野獣
RRR・・・

お風呂に入っていると固定電話が鳴り出した。

どうしようか、このまま上がって電話を取ろうか・・・
一瞬考えたけど、留守録を解除していない事を思い出し、そのままにした。



はぁあ、
今週の私は最低だったなぁ・・・
こんなんじゃあ、管理職失格だ。


「グズグズだなぁ、あたし・・・」

ブクブクブク・・

湯船に顔を沈めていく。

「ぷはっ・・・なぁにやってんだよ、あたし・・・」
溺れるかと思ったよ。



お風呂から上がり、部屋着に着替え肩からタオルを垂らしながら髪を拭う。

冷蔵庫から缶ビールを一本取り出し、電話機の点滅に気付く。


ピッ・・・


『ヨウケンハイッケンデス・・ピー・・
あぁあ、雨宮です。少しお話があるんですが・・もしこのメッセージ聞かれましたら、至急僕の携帯に連絡下さい』

ブッ!!!

雨宮と聞いて、口に含んだビール、吐きそうになった。

・・・・・

これって、何かの嫌がらせっすか?


携帯の番号知ってるクセに、何で固定電話にかけてくんのよ!

ってか、どこでこの番号知ったの?

信じらんない!

私は憤慨しながらメッセージを消去した。
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