雫に溺れて甘く香る
カゴに入ってるモノを洗濯機に入れて、機械任せに回すだけとは違う。

これまた丁寧に、乾いた洗濯物を一枚一枚畳まれるって、恥ずかしさが違うって言うか!


「別に、いつも脱がせてるから気にするな」

余計に気になるよ!

しかも、そういう問題じゃないし! 全然違うし!


「わ、私のは私がやるから!」

「……俺の下着は洗う癖に」

「女と男の恥ずかしい所は別次元なのっ!」

「ああ。たまにそう思う時がある」

「続木さんに下着を畳ませました、なんて、篠原さんにバレたら、からかわれるよ!」


無視し続けていた続木さんの手がピタリと止まって、渋々と残りの洗濯物を渡された。


……篠原さんに、からかわれたくはないらしい。

けど、私以外、誰が彼にばらすと思っているのだろう。

間違いなく、バレたら私もからかわれるじゃないの。

彼の思考は不思議だけれど、男友達の関係と言うのも不可解だ。

たまに、隣りの席の新人君が買ってくる漫画を読むと、喧嘩したり、同じ敵を倒す為に仲良くなる、とかあるけれど……。

続木さんと篠原さんと中野さん。

まぁ、若干S気味な続木さんと、確実にSだろう篠原さんと、たぶんMだろう中野さん。


……喧嘩になりはしないだろうな。


どちらかと言うと、二人が中野さんをやり込める姿なら想像つく。
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