雫に溺れて甘く香る
でも、これで……ひとつわかった事があるな。
続木さんの“彼女”は、かなりのおしゃべりなんだろう。
それから、きっと一方的に言って、一方的にキレて、一方的に通話も切っちゃうということだ。
もしかすると、相当なワガママなのかな?
甘いけど、スッキリするサワーを飲みながら無表情の続木さんを眺める。
でもなぁ。相手は続木さんだし? 少し一方的になるのもわからないではないんだなー。
「じゃ、何かお話でもしようか?」
声をかけると、出てきたおつまみの枝豆を食べながら、彼は無言で眉を上げた。
これは了承ってこと? まぁ、いいか。
「昔々あるところに、たけとりさんって呼ばれてるお爺ちゃんがいました」
「はぁ?」
返事みたいなのが返ってきたけど、スルーしちゃおう。
「野山に入って、竹をとって、それを加工して生活してま……」
「ちょいまち。どーして俺は竹取物語を聞かなきゃならねぇんだ?」
だってねぇ?
「会話って、返事がないと成立しないんだよね。だから言ったじゃない。お話でもしようかって」
返事が無いのなら一方的に話すしかない。
私は一方的に自分のこと話すような人間でもないし、仕事の内容について話をしたところで社外秘な事も多いし、たぶん面白くない。
なら、無難に昔話をしてみたんだけどね?
続木さんの“彼女”は、かなりのおしゃべりなんだろう。
それから、きっと一方的に言って、一方的にキレて、一方的に通話も切っちゃうということだ。
もしかすると、相当なワガママなのかな?
甘いけど、スッキリするサワーを飲みながら無表情の続木さんを眺める。
でもなぁ。相手は続木さんだし? 少し一方的になるのもわからないではないんだなー。
「じゃ、何かお話でもしようか?」
声をかけると、出てきたおつまみの枝豆を食べながら、彼は無言で眉を上げた。
これは了承ってこと? まぁ、いいか。
「昔々あるところに、たけとりさんって呼ばれてるお爺ちゃんがいました」
「はぁ?」
返事みたいなのが返ってきたけど、スルーしちゃおう。
「野山に入って、竹をとって、それを加工して生活してま……」
「ちょいまち。どーして俺は竹取物語を聞かなきゃならねぇんだ?」
だってねぇ?
「会話って、返事がないと成立しないんだよね。だから言ったじゃない。お話でもしようかって」
返事が無いのなら一方的に話すしかない。
私は一方的に自分のこと話すような人間でもないし、仕事の内容について話をしたところで社外秘な事も多いし、たぶん面白くない。
なら、無難に昔話をしてみたんだけどね?