雫に溺れて甘く香る
でも顔は似てないなぁ。
続木さんの方が、何て言うかキリッと男らしいって言うか……この人は少し眠そうな顔と言うか、柔和な感じ。
そもそも続木さんは無表情だし、彼は笑顔で……って、比べてどうする。
思わず頭を抱えそうになってしまうけど、彼と目が合ってやめた。
「……何だかすみません。紹介されるつもりもなく来ちゃいました」
「大丈夫ですよ。確かに俺は彼女いないけど、そんなにガツガツしてる訳じゃないし」
ああ、そうなんだ……と、思っていたら、彼はニヤリと私を眺める。
「でも、工藤さんて24? そろそろ適齢期だから慌てるんじゃないの?」
……失礼な部分も似ているのかな。
そんなところを、赤の他人様が似なくてもいいんじゃないかと思うけど。
「特に慌ててません。焦るつもりはありませんし、そういうのは余計なお世話といいます」
「そのままキャリアでも目指しているわけ?」
「そんなつもりはないですが、タイミングが最悪とでも申しておきましょうか?」
ニコニコと応酬していたら、原さんと柳原さんがひきつったような顔をしていた。
「工藤さんて、実は毒舌なの?」
原さんが呟いたから、彼女を振り返り、私は真剣な顔を作る。
「営業部にいる時は仕事中でしょ? でも、出来ることと出来ないことはハッキリ言ってるよ。私は“紹介”はいいって断ったんだからね?」
「うん。ごめん……」
続木さんの方が、何て言うかキリッと男らしいって言うか……この人は少し眠そうな顔と言うか、柔和な感じ。
そもそも続木さんは無表情だし、彼は笑顔で……って、比べてどうする。
思わず頭を抱えそうになってしまうけど、彼と目が合ってやめた。
「……何だかすみません。紹介されるつもりもなく来ちゃいました」
「大丈夫ですよ。確かに俺は彼女いないけど、そんなにガツガツしてる訳じゃないし」
ああ、そうなんだ……と、思っていたら、彼はニヤリと私を眺める。
「でも、工藤さんて24? そろそろ適齢期だから慌てるんじゃないの?」
……失礼な部分も似ているのかな。
そんなところを、赤の他人様が似なくてもいいんじゃないかと思うけど。
「特に慌ててません。焦るつもりはありませんし、そういうのは余計なお世話といいます」
「そのままキャリアでも目指しているわけ?」
「そんなつもりはないですが、タイミングが最悪とでも申しておきましょうか?」
ニコニコと応酬していたら、原さんと柳原さんがひきつったような顔をしていた。
「工藤さんて、実は毒舌なの?」
原さんが呟いたから、彼女を振り返り、私は真剣な顔を作る。
「営業部にいる時は仕事中でしょ? でも、出来ることと出来ないことはハッキリ言ってるよ。私は“紹介”はいいって断ったんだからね?」
「うん。ごめん……」