プリンセス騎士 ※更新中※
好きだと分かった今、麗華さんに抱いたヤキモチは消えた。
だって、『次はあたしが陽一くんの彼女になる』って決めたから。
「陽一、ちょっとだけ話したいことあるの。今いいかな?」
「うん。」
「陽一借りていくね。またね、未戸香ちゃん。」
振り返りざまに見せたあの笑顔、初めて会った時と同じ、あたしを品定めするみたいに冷たい目をしていた。
麗華さんって一体何者なんだろ。
先輩とか元カノとかだけじゃないと思う。
たぶん、まだ他にみんなが知らない顔がある。
と、あたしは思う。
「陽一のやつ、俺ら置いて行っちゃったけどどこに連れていくつもりだったんだよ。」
やがて、あたしは黒蝶の姫がどういうモノなのか、怖いぐらい思い知ることになる。