プリンセス騎士 ※更新中※








「姫であるあたしを誘拐したってことは、黒蝶に何か用があるってことですよね?」

「察しがいい子は」

「は?」

「未戸香ちゃんって最近姫になったでしょ?姫がどういう立場なのか知ってる?」





立場?

1度も考えたことなかった。

ただ黒蝶のマスコット的なモノだとばかり思ってたけど…そうじゃないの?





「その顔は知らないって顔だね。なら教えてあげる。君の知らない姫のこと。」





と言うと足を組んで話し始めた。



安藤拓人いわく、

『姫とは、ひとグループに必ず1人はいなければならない絶対的存在で、マスコット的存在でもあり、敵のグループの人質にもなりうる存在』とのこと。



つもりあたしは…『人質にもなりうる存在』にいるわけだ。

なんて不幸…

そもそもなんで姫が人質にならなきゃいけないの!?



その疑問にも安藤拓人は答えてくれた。

『例えば、国の王様が敵国に捕まったら自国の兵は急いで敵国にいる王様を助けに行くでしょ?
意味はそれと同じで、
国=グループ、王様=姫、敵国=敵グループ(俺達)、兵=幹部達、捕えられた姫を取り返すために黒蝶の幹部は敵グループである雷雲、つまりここに来るって事。』



ほんとに軽い考えで姫になったけど、姫がこんなに大変な存在だったなんて…



思わずため息が零れた。

それを見て安藤拓人が笑う。







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