プリンセス騎士 ※更新中※
「あー!!もう捕まっちゃうよー!!──えっ?!!」
「あれ?!どこ行った!?」
「確かにこっちに来たはずだ!探せ!!」
………
今はあたし、どんな状況?
ドアの前を通った瞬間、突然誰かがあたしの腕を掴んで部屋の中へ引っ張った。
そして…抱き締められてる?
「きゃー!!離し…んんん!!」
大きな手があたしの口を覆い声が出せない。
こんな所で捕まるなんて嫌!!
今すぐ殴って
「しっ!静かに。気づかれちゃうから。」
ってあれ、この声って…
「楓くん!?」
そこにいたのは安藤拓人達と同じ制服を着た楓くん。
「えっ!!なんでここにいるの!それに何故にその制服…?」
「まあ話は後ほどってことで。今はここから出るよ。」
「待って!楓くん一人で来たの?」
「陽一達も一緒だよ。それより今はここから出なきゃ。」
差し出された手をためらいながらも握る。
「絶対離さないでね。」
「う、うん。」