プリンセス騎士 ※更新中※
キーンコーンカーンコーン
4時限目終了を知らせる鐘が鳴る。
もうこんな時間。
戻らないと。
近くにあった鏡で自分の顔をうつす。
酷っ…。
ついさっきまで泣き腫らしていた目。
こんな顔で戻れるわけがない。
立とうにも足に力が入らずイスに座り込む。
何も考えたくない。
何も考えられない。
頭が真っ白になり、ただ空を見上げた。
すると勢いよく教室のドアが開いた。
入って来たのはいつものメンバー。
「みんな…」
「やっぱりここにいた!探したんだからね。」
ドカッと机に座って脚を組む美穂。
同じく机に座る洸くん。
陽一くんと洸くん以外、みんなカンニングの件を知っているようだった。
「あたし…してないの。あの紙もあたしのじゃないの。なのに…」
「カンニングがなんだ。未戸香はそんなことしねー。ここにいる奴ら全員そんなこぐらい知ってんだよ。」
「そうだよ、未戸香。同じクラスの僕も洸もやってないって断言できる。」
遥先輩…陽一くん、それにみんな。
信じてくれてありがとう。
「もう未戸香!泣かないでよ。私らがそばにいるから、ね?」
「う"ん…!ありがとう…ありがとう。」
「未戸香ちゃん泣きすぎ。」
と言ってハンカチを差しだす楓くん。
あとに続き梓先輩が未戸香の頭を撫でた。