プリンセス騎士 ※更新中※






誰かに呼ばれた声がして急いで涙を拭く。





「美穂かな。」

「さあ?行こうぜ。」





別荘に戻るとなにやら集まってなにやら話し合いの様子。





「なんの話?」

「今ね、バーベキューに必要な物を買いに行くグループと火起こしとかするグループに分けようとしてるんだけど…」

「お前も火起こし。」

「やだ。熱いのムリ。」

「なんでだよ。お前は女か!」




遥先輩と梓先輩の口喧嘩勃発中。


そうだ!あたしにいい案がある。





「年上組と年下組で分かれればよくないですか?年上はみんな男だけだし。」

「それいい!私らは年下+女の子だし文句ないでしょ?」

「んー女の子に力仕事はされられないからな。」





ということで、あたし美穂、洸くんと陽一くんが買い物係。

残ったメンバーは別荘で火起こしやらバーベキューの準備係。

荷物が多くなりそうなのでヴォクシーで行くことになった。


運転手は美穂のお兄さんの友人。

彼も桜ノ宮高OBで黒蝶幹部だった人。

気さくでとてもじゃないけど不良だったとは思えない。



大型スーパーに入ると美穂と洸が一目散に散らばった。

残されたあたしはカートを押し、陽一くんは隣を歩く。





「未戸香。」

「なにっ?!」





不意に話しかけられて声が裏返る。





「カート押すよ。」

「あ、ありがとう。」






< 160 / 220 >

この作品をシェア

pagetop