プリンセス騎士 ※更新中※
誰かに呼ばれた声がして急いで涙を拭く。
「美穂かな。」
「さあ?行こうぜ。」
別荘に戻るとなにやら集まってなにやら話し合いの様子。
「なんの話?」
「今ね、バーベキューに必要な物を買いに行くグループと火起こしとかするグループに分けようとしてるんだけど…」
「お前も火起こし。」
「やだ。熱いのムリ。」
「なんでだよ。お前は女か!」
遥先輩と梓先輩の口喧嘩勃発中。
そうだ!あたしにいい案がある。
「年上組と年下組で分かれればよくないですか?年上はみんな男だけだし。」
「それいい!私らは年下+女の子だし文句ないでしょ?」
「んー女の子に力仕事はされられないからな。」
ということで、あたし美穂、洸くんと陽一くんが買い物係。
残ったメンバーは別荘で火起こしやらバーベキューの準備係。
荷物が多くなりそうなのでヴォクシーで行くことになった。
運転手は美穂のお兄さんの友人。
彼も桜ノ宮高OBで黒蝶幹部だった人。
気さくでとてもじゃないけど不良だったとは思えない。
大型スーパーに入ると美穂と洸が一目散に散らばった。
残されたあたしはカートを押し、陽一くんは隣を歩く。
「未戸香。」
「なにっ?!」
不意に話しかけられて声が裏返る。
「カート押すよ。」
「あ、ありがとう。」