プリンセス騎士 ※更新中※
月が海に反射し、夜空には満点の星空が広がる深夜。
未戸香は砂浜で腰を下ろし呟いた。
「今日はいろいろあり過ぎた…。」
楓くんのこと、陽一くんのこと、スーパーで雷雲に会ったこと…
一日を思い返すとドッと疲れがのしかかる。
誰もいない静かな砂浜。
昼間と違ってなんだか幻想的な雰囲気。
何気なく立つと未戸香はおもむろに海に入った。
くるぶしまで波が押し寄せ、一人で「来ないでー!」なんて言って遊んでた。
どれだけ入れるのかと思ってどんどん海の中へ入ってく。
太もも辺りまで海水がきたとき、
「未戸香ダメーー!!!!」
美穂がものすごい勢いで未戸香の方へと走ってくるのが見えた。
「美穂っ?!」
慌てて海から出ると息を切らした美穂が肩を掴んで言う。
「死んだらダメ!!」
「え?」
シヌ?
誰が?あたし??
ぽかんとする未戸香に美穂は続けて話す。
「苦しいのはわかる。私も似た経験あるし…。でもだからって死ぬのはダメだよ!」
「ちょ、ちょっと待って美穂!」
ここに来た経緯と海に入った理由を美穂に話した。
すると美穂は「なんだぁ〜!!」と安堵してドカッと砂浜に座り込んだ。