プリンセス騎士 ※更新中※






7月が終わり8月。


旅行が終わってからというもの、とくに楽しいことはなく暇な毎日を過ごしていた。


3日の今日は地元で夏祭りが開かれる。

夜は500発ほどの花火が打ち上がるので地方からも見に来る人が大勢やってくる。


今日のために買った白がベースの桃色蝶々が飛んでる浴衣をお母さんに着せてもらう。





「もっときつくして!」

「こう?」

「そう。ありがと。」





髪はアップにして浴衣とお揃いのかんざしを刺す。

慣れない下駄を履いて足元はゆらゆら。


18時、神社の階段下で美穂と合流する、はずだったが、





「遅いな〜。なにしてんだろ。」





18時を過ぎても来る気配がない。

事故に遭ったんじゃ…と思い電話を掛けてみるも、


♪プーップーッ おかけになった電話は──


まさかの留守電。



やっぱり事故に遭ったんじゃ!!!



不安で立ってもいられずソワソワしていると反対方向から「未戸香ー!」と呼ぶ声がしたので振り返えると、





「え?陽一くん??」





同じく浴衣を着た陽一くんがこっちに向かって走ってきた。





「どうしたの?陽一くん。美穂は?」

「聞いてない?美穂、用事ができたみたいで代わりに行ってくれって頼まれたんだ。」





美穂…用事ってなに?

あたし聞いてないんだけど。

ていうか何故に陽一くんを来させた??

もしかして…バレてる?






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