プリンセス騎士 ※更新中※
不意に言われた言葉に声が裏返る。
「友達として、だけどね。」
「あ…そ、そうだよね!あたしも友達として陽一くんのこと好きだよ。」
一度は『ムリだから』と諦めた恋。
どんどん胸の高鳴りが大きくなっていく。
ダメダメダメ!!
これ以上好きになっちゃ絶対にダメ。
麗華さんは陽一くんが好きなんだってば。
お願いだからこれ以上…好きにさせないでよ。
「未戸香?大丈夫?」
胸を抑えた未戸香に貸そうと手を伸ばした陽一。
けれど未戸香は振り払い一歩踏みだし言った。
これ以上好きにならないために、こうするしかないんだ。
「麗華さん陽一くんが好きなんだって!あたしね、応援するって約束したから♪陽一くんがどんな理由で別れたか知らないけど仲直りしなよね!!」
完成作り笑いからの引きつった顔。
これが今のあたしの最大限の全力。
あんなに誰かを想い続けれる人なんて滅多にいない。
彼に相応しいのは、あたしじゃない。
「僕は」
「あ、ねえ見て!金魚すくいしてるー!」
陽一が何かを言いたげにしていたことは未戸香は気づいていない。
…目すら合わせないのだから気づくわけがない。
あたしは、あたしが思ってりよりも陽一くんのこと…