プリンセス騎士 ※更新中※






やっぱり外の空気は新鮮で気持ちがいい。

嫌な気持ちもすーっと消えていく。





「あたしね、陽一くんが好きだったんだ。」





隣に座った美穂が静かに言う。





「うん、知ってるよ。」

「へーそうな…え?ええ!!いつから!?」





涼しい顔で『当たり前でしょ』と言わんばかりの目で見てくる。



言ってないのにいつから?

いつからバレてたの?





「最初っから。会ったときから未戸香ってば陽一のこと目で追ってたもん。」





ずっと顔に出てたってこと?

恥ずかしい…恥ずかしすぎる。

てことはもしかして、陽一くんにもバレてる!?





「陽一くんは?陽一くんは知らないよね!?」

「うん、私しか知らないから大丈夫。」

「よかったー。バレちゃったら顔合わせらんないからね。」





陽一くんは麗華さんの彼氏だし。

今更“好きでした”なんて言えない。


自分で決めたはずなのに…痛いぐらい心臓が暴走してる。




「なんで好きって言わなかったの?」

「言えなかった…。2人が別れたあとも結構復縁願ってた人達いたし。それに、あたしじゃ麗華さんの代わりになんてなれないもん。」





『モデルみたいに綺麗な人』なんて言われてる人だよ。

あたしみたいな普通な人間が麗華さんの元カレである陽一くんの隣になんて行けない。

だから復縁を願った麗華さんを応援するって決めたのに、結局好きな気持ちはなくせないまま今日まで来ちゃって…






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