プリンセス騎士 ※更新中※
「麗華さん話があります。放課後、中庭で待ってますので。」
ピリッとした空気が漂う。
麗華さんは物怖じひとつせず「わかった」と言い陽一くんから離れた。
「ちょうど私も未戸香ちゃんに話があったの。」
まるで挑発するかのようにフッと口角を上げて言う。
バカにされてるみいで気分が悪い。
軽く睨むと横から「そろそろ行こ!」と美穂が肩を掴んだ。
空気はピリピリムードから明るくなり、洸くんはなんだか張り切って先頭を歩く。
「未戸香、どうしちゃったの?」
「別になんも。」
いつもなら笑うあたしも今は笑顔にはなれない。
美穂はそんなあたしを心配して休み時間になると毎度教室に来るようになった。
「なぁ〜朝のはなんだったんだよ〜。」
昼休み、洸くんが玉子焼きを食べながら聞いてきた。
教室に戻ってからずっとこんな調子。
「ヒ・ミ・ツー。」
「なんだよそれー。」
真実かは麗華さんしか知らない。
確かめもしないで不確かなことは話せない。