プリンセス騎士 ※更新中※
後ろから来た人にぶつかって体が前に傾く。
頭打つー!!
誰か!!
声にならない気持ちを叫んだところで、グイッと体が後ろへと引っ張られた。
「大丈夫?」
耳元で言われた声に、心臓が跳ねる。
「す、すみません!!ごめんなさい!!」
慌てて離れると、クスッと笑う声が落ちてきた。
見上げると黒髪の男子がふわりと笑顔を見せた。
「ちゃんと後ろは見てね。」
ボーッと彼の姿を見ていると、「お姉ちゃん!」と乃戸香が前に立っていた。
「わっ!の、乃戸香!いつからそこに…」
「今来たとこ。一緒に帰ろうと思って。」
「あれ?彼氏は?」
「ああ、別れた。」
「…そう。」