あなたの「おやすみ」で眠りにつきたい。


予想通り、次の日の朝、部長が私と主任の結婚を報告した途端、女性陣から悲鳴が上がった。

私のすぐ近くにいた営業事務員に特に女性社員が多いため、悲鳴の居所はそこだった。

……つまり、私のところがうるさい。
しかも、視線をビシビシ感じる。

女性陣からは、恨みや嫉妬を含んだ視線。
男性陣からも、憚りながらも、好奇な視線を感じる。

それもそうだ。
つい三ヶ月ほど前に、私の婚約破棄が噂されたのだ。

それなのに、今度は主任と結婚する。
誰でも気になるのは当然だ。

< 133 / 234 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop