あなたの「おやすみ」で眠りにつきたい。
「しゅ、主任……!!」
彼は私の上に覆い重なる。
予想すらしたことがない二人の距離に、鼓動がテンポを速めた。
「……なんで」
「思い出を新たに作れば……ベッドで眠れるようになるんじゃないか?」
主任……それは一晩限りの関係ってことですか?
そんなこと訊けなくて、困惑したまま、無言になると、それを同意とみなしたのか、主任が首に顔を埋めてきた。
「寂しさ忘れるほど、気持ちよくしてやるから、安心しろ」
吐息が首筋にかかるだけで、鳥肌が立つように、身震いした。
主任……恋人とかいないのかな。
……いたら、大変なこと、してるよね。
僅かに残る理性がそんなことを思ったけれど、動き出した指先や舌に、すぐに考えられなくなった。