あなたの「おやすみ」で眠りにつきたい。

思いもよらない話に変な声が出た。

私が補佐……？

「うちの営業部の中で、一番真面目で、仕事も丁寧だ。矢田部長にはすでに許可は得ている」

「は、はい」

嬉しい。井上主任が今までで一番褒めてくれた。

「会議や残業、休日出勤も増える」

「はい」

プロジェクトに参加することは初めてだった。
求められてるようで、嬉しい。

「やりたいです。やらせてください！」

私の言葉に彼は静かに頷く。

「お前ならそう言うと思った。土曜が仕事なら一緒にどこか夕飯に行こう」

土曜日は一緒に夕飯を食べることになっている、私たち。
この時間が楽しみだと思うのは、私だけなのかな？

「はい」

それとも、あなたもですか？

無表情なあなたからは、何もわからない。