あなたの「おやすみ」で眠りにつきたい。
いつ捨てられるかも分からない。
"セフレ"という中途半端な関係。
二人の間に、恋人という強い繋がりがない。
あるのは、二人の欲望だけ。
「中田さん。本当に体調が悪いなら言いなよ?いくら忙しくても、体調不良の子を無茶させるわけにはいかないから」
ぼんやりと考え込んでしまった私を矢田部長が声を掛けてくれた。
その声に私は笑顔を作り、首を横に振った。
「すみません。ぼんやりしてました」
気を取り直して、パソコンに向かう。
考え込んでしまうと、悩むだけだから、仕事に打ち込もうと決めた。