妖怪なんて見たくない!



「………どうして急にそんなこというの」

断れない性格なのか、しばらく頼むと渋々オーケーしてくれた。


「祓い屋にはなりたくないんでしょう?

折原さんとか蘭レベルの力を持つ人って祓い屋の中でもボスレベルで貴重なんだよ。

だから祓い屋に入ったらすっごく重宝されちゃうんだよ」

「ふーん。重宝されてる割には柊木蘭が一番つらそうだよね」


そう言うと。


「そうだよね………。俺、何とかしてあげたいんだ」


「うん。私も。柊木蘭も葉折くんも。
妖怪も、人間も信じられるように何とかしてあげたい」

そう言うと、葉折くんが私を見る。


「なんで、人間もって………?」

「…………うーん、なんとなく?」


「………変だよね、折原さん。

でもその通り。簡単には信じられないから、俺達のことは教えないよ」


まあ、そう来るのは何となく予想がついていた。

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