妖怪なんて見たくない!
俺達のあの日のことは、
事故ということで片付けられた。
葬式の日。
俺の家と蘭の家は同時に行われた。
その時に親戚の話を聞いてしまった俺たち。
「誰が引き取るの、蘭くんは」
「うちは嫌よ、あの子、妖怪が見えるとか小さい頃からいつも言っていたし」
「今回、無傷だったのだって気味が悪いわ」
「妹の凛ちゃんの入院費だって払えないわ」
「深月くんもいつも妖怪が見えるって言ってたわ」
「気味が悪いわね、妖怪が見えるって言う変な子たちだけ無傷だなんて」
「こわいわ、うちは嫌よ。引き取らない」
「うちも嫌よ。今度は私や家族が殺されちゃう」