妖怪なんて見たくない!
「ありがとう、深月ちゃん。」
凛もつられて泣きながら言う。
「……………………ところで」
「ん?どうしたの?」
何かを言いかけている凛に、
深月が話しかけると。
「さっきから窓についているあれは何?」
アレ?
窓を見ると、
そこについていたのは真っ赤な蝶。
「…………妖怪だ」
「じゃあ、あの人は誰?」
今度凛が見たのは部屋の入口。
入り口の横には、身長が50cmくらいの
座敷わらしが立っていた。
「…………座敷わらし」
今度は深月が答えた。
「……………………」
「……………………」
「……………………」
「何で視えてるんだ?」