妖怪なんて見たくない!
目の前の妖怪たちは。
『侵入者だ』
『わたしたちが見えるみたいだ』
『金色の髪のやつはもしや……』
『なぜこんな所に……』
私達に警戒の目を向けている。
主に神凪さんにだけど。
「知り合いならなんとかしてくださいよ」
と言うと。
「ちがうって♪俺とこの家はライバル♡」
笑顔で私を振り返る。
「ついてきたなら何とかしてくださいよ…」
「やだね。君が力を持ってるんだから
こいつらを押しのければいい話だ
…………人間の家なんてめちゃくちゃにしちゃえばいいんだ」
急に笑顔を消して、真顔になった神凪さん。
ゾクリ。
背筋が一瞬寒くなった。