妖怪なんて見たくない!

「………それでも蘭は、同意してやっていたし、あいつは妖怪が嫌いなんだよ。

知ってるかい?」


私を見る道元さん。



「知ってます。

でも最初は、面識も恨みもない妖怪を殺すことに、彼は抵抗した」


そう言うと、眉を潜めた道元さん。


「折原さん。

他人の事情に口を出すものではないよ」


ニコリと、初めて笑った、道元さん。



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