妖怪なんて見たくない!


「ふふっ、うそうそ」

楽しそうに笑う凛。


「………凛」


「うん。何かあるんでしょう?

行ってきなよ。

帰ってきたら、
私が眠っていたあいだのこととか、全部話してね。」


「……………悪いな、凛」


そう言うと。


「お兄ちゃん。
こういう時は『ありがとう』だよ?

そんなんじゃお兄ちゃん、顔は良くても、
モテないからね」




「………別に」
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