妖怪なんて見たくない!
それは当然。
神凪さんは道元家の敵だもんね。
隣の神凪さんは、ニコニコ笑ってるだけ。
でも、神凪さんは怪しいけど、
私を何度か助けてくれているから。
「…………今日はここの当主の道元孝志郎さんに、話があってきたんだ。
神凪さんは今は、私の味方だから」
二人の目を見て、伝える。
すると蘭は。
「……………チッ」
舌打ちをして。
「お前に何でもしてもらうほど弱くねぇ」
分かってくれたのか、イラついただけなのか、警戒態勢を解いてくれる。