妖怪なんて見たくない!
「その狐の妖怪、道元家の手下だったんだよね」
「「「は?」」」
私、蘭、深月くんの声がかぶる。
「その妖怪はたまに道元家を抜けだして
その辺に遊びにいってたんだよ。
で、友達ができて嬉しくて、
毎日君らに会いに行ってたってわけ♪
それをしばらく後に知った孝志郎さんは
大激怒した。
でも、妖怪が視える子供ってことを知って
命令したんだよ、狐のあの子に。
『どんな手を使ってもいいから
視える子供二人を我ら一門に連れて来い。
連れて来たらお前は毎日遊べるぞ』ってね。
それでその子は実行してしまった。
その妹の凛ちゃんも、何がの力で眠らされてたんじゃない?
人質にするためにさ」