妖怪なんて見たくない!
「七波おはよう!ねえねえ!今日見ちゃったー!」
「はい?何を?」
今日も元気に私の席のところへやってきた
わが親友、葉月。
一瞬、私と妖怪たちを視たのかな、
なんて思ったけど。
「蘭くんだよーっ!」
きゃーっ!なんて女の子みたいに騒ぐ葉月。
「女の子みたい」
「女だよ」
ぺしんと頭を叩かれる。
あら、口から出てたわ。
「蘭くんって誰?」
「えっ。知らないの?!あんた、女?!」
「女だよ」
ぺしっと頭を叩き返す。