妖怪なんて見たくない!
「へくちっ!」
「風邪引いたのか?凛。」
結局あのあと。
校門には七波も神凪もいなくて。
家に帰ってきた俺。
凛は今、遅れた6年分の勉強を取り戻すので
毎日俺が勉強を見てる。
「違うよお兄ちゃん!お兄ちゃんが噂されるからお兄ちゃんの代わりに凛がクシャミ出るんだよ」
「………わけわかんねぇ」
「凛、この間見ちゃったんだから!」
凛は折れをビシィッと指さす。
「お兄ちゃんが綺麗な女の子と
楽しそうに帰ってくるとこ!
好きでしょ?!あの人のこと!」
「…………」
無言でその指を掴んで曲げる。
「あっ?!痛いっ!痛いですっおにいさま!
ごめんって!いだだだだだだっ!」