妖怪なんて見たくない!
「…………私は、普通に生きていられます」
「でも、俺や道元家みたいな妖怪と関わる者達に。
この間や今みたいに、関わらずにいられない」
「…………」
笑顔を消すと、本当に怖いと思う。
この人は。
「君は中立の立場でいたいみたいだけど。
君がまず最初に考えるのは妖怪の立場だ。
この間もずっと隣で見ててそう見えたよ。
戦うときは妖怪を傷つけたくない。
狐の妖怪はかわいそう。
怒りで間違って力を放出しちゃってたよねぇ?
君は妖怪側だよ」
「……………中立の立場です」