妖怪なんて見たくない!
「………峰葉?入るよ」
そう言って、神凪さんは部屋のドアを開けようとする。
神凪さんの腕を見て気付いてしまった。
神凪さんの腕は、切り傷や打撲のような跡があった。
「神凪さん、腕………」
と言うと。
「ああ、いいのいいの。慣れっこだから。
気にしないで」
そう言って優しく笑う。
きっと。
昨日暴れた峰葉が、
傷付けてしまったんだろう。
「……………ありがとう、ございます」
「………いいんだってば」
そう言って、私を部屋へ促す。