妖怪なんて見たくない!
「今日もありがとうございました」
また明日。
そう言って私は、峰葉と別れた。
峰葉は笑顔で手を振ってくれたけど。
「いいえ〜。また明日もくる?」
「来たいです」
「オッケー!」
妖怪に優しい優しい、
この人をまた傷つけてしまわないか心配。
「………神凪さん。峰葉に、気を付けてくださいね」
「………大丈夫だって。
言ったでしょ?慣れてるって。
………君は本当に優しいね」
神凪さんはいつも来ているパーカーのチャックを上に引っ張って遊びながら
笑う。