妖怪なんて見たくない!

「………そう、かも」

思わず呟いてしまう。


「……でしょ」

俺の方を向いて悲しそうに笑う亀井さん。


「七波は時々、私には見えない何かを見つめてるんだよね。

七波は小学校2年の時に私と同じ小学校に
引っ越してきたんだけど、

最初は何考えてるか全然わかんない、
不思議な子だったよ。


私は七波が大好きで親友だと思ってる。


でも、どこまで踏み込んでいいのか、
わからない。」



妖怪が視えるから。
人と違うから、自然と壁ができてしまう。

< 266 / 482 >

この作品をシェア

pagetop