妖怪なんて見たくない!
『人間って愚かで楽しいわね』
「ううっ、耳がキンキンする」
その日の帰り。
燈桜は耳が痛くなったと言って大変ご立腹だった。
まあ、あれだけ女子が騒げばそうなる。
『それにしても、あのイケメンたち、
やるねぇ』
歩積はもはや感心してる。
「でしょ?蘭は悪い奴じゃないんだって」
すると峰葉が。
『……そうだな。お前がわざわざ力を貸し使ってやるほどには、良い奴なんだろう』
「えっ?!そう思う?!」
『………まあ、七波が笑ってられるなら、
俺はなんだっていいんだよ』
「峰葉ーー!」