妖怪なんて見たくない!
『おかえりー』
『おかえりなさーい』
「……ただいま」
甚平とか着物とか着ちゃってるくせに
私の部屋のテレビゲームに夢中の妖怪、
燈桜と歩積。
『どうしたの、七波。なんだか元気ないわね』
『いつもより3割増しでブスだよ』
そんな現代語知ってたのね。
でもなんだかんだで、私を気遣ってくれる
優しい二人の妖怪。
「なんかさー、朝いつも妖怪たちが送ってくれるじゃん?」
『そうね』
『そうだね』
「で、それを視えるひとに見られちゃったわけ」
『仲間ができたじゃないの』
「それがちがうんだよ!」
だん!と自分の机を叩く。