妖怪なんて見たくない!


私は震える手を、ぐったりした峰葉の傷口にあて、傷口が塞いでゆくイメージをして、力を使った。


「放っておきなさい。そいつは殺す目的でいたのです」

藤さんは冷たく言う。



やだ、いやだ。


聞かない。

聞きたくない。



「あなたたち、この子を捕まえて」

「はい」

祓い屋たちが近づいて来る。




『あなたたち、いい加減にしないと………』

燈桜が言うけど。






「邪魔、しないで」






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