妖怪なんて見たくない!
『っ………けっこう深い……』
『こんなの、
すぐには終わらないじゃない!』
峰葉の傷は結構深くて。
背中の肩甲骨の下の辺をブッスリと何かが刺さったような傷。
人間よりも治癒力の高いはずの峰葉が、
こんなになってしまうなんて。
人間のほうが、よほど怖いことをしてる。
さっきだって燈桜も歩積も峰葉も。
殺すんじゃなくて、手加減してたじゃん。
「や、やだやだっ………!峰葉……!」
と、そこで。
「あなた、本当に何者?」