妖怪なんて見たくない!
藤さんの声が、響く。
「え?」
と思った時には。
『きゃあっ』
『うっ!』
「燈桜?!歩積?!」
私の両隣りにいた二人が視界から消える。
と、二人は術で縛られて床で気を失っていた。
「何したの?!」
「その子たちは強い。
うちで仕事をあげよう。
安心しなさい、気絶しているだけ。」
「道元家に、遣わせるの?………?」
私の結界と瓦礫を突破したのか、
藤さんが目の前に立っている。