妖怪なんて見たくない!
七波は泣きながら峰葉の治療に
集中し始めた。
「ババア、質ワリィな、お前」
七波を泣かせて。
こんなに追い詰めて。
「あら。その子が勝手にこの戦場にいたんですよ?
この悪夢を終わらせてあげようとしてるんじゃないの」
分かんねえのかよ。
どいつもこいつも同じで嫌になる。
俺も七波に会うまで。
こいつらと同じだったのかもしれない。
「……道元家は結局。
どいつもこいつも権力が好きだな。」