妖怪なんて見たくない!
藤さんはニコニコと立っていた。
どうかしてる。
妖怪をこんなに痛めつけておいて。
そんなににこにこしていられるもの?
スッ、と。
蘭が私の前に立つ。
「てめぇ、これ以上コイツに手を出せば、
俺だっていくらババアだろうが容赦しねぇ」
「さっき私を吹き飛ばじゃない。
もう容赦してないでしょう。
なんでその子はダメなのかしら。
妖怪と言い、蘭や深月、黎明まで、
一体この子に何があるのかしら」
私の前には蘭。
隣には神凪さんと深月くん。
もう片方の隣には燈桜と歩積。
私の側には峰葉。
みんなが、私を守るように立っている。