妖怪なんて見たくない!
今度は狐がしゃべる。
『高級妖怪を狩りまわる男もいるとか。
なんでも強い力を持つものは妖怪人間問わず捕まえてくってうちの森じゃ恐れられてるんどす』
「………そんな怖い人たちもいるの?」
『でも』
「ん?」
『我らには七波さまが付いてるから安心でございます!』
ばっ!と例のごとく『七波さま万歳!』とかかれた旗を出す妖怪たち。
「やめてってば恥ずかしいって!
それに私はそんな強くないから!」
『七波さまはお強うございますっ!』
『ぃよっ!我らが七波さまっ!』
でも。
もしそんな怖い人たちにこの妖怪たちが理由もなく殺されるなら。
守ってあげたい。
だってどんなに迷惑でも、
可愛くて仕方のない、私の友達だから。